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日本の松下電器産業は十九年前の一九八七年に最初の中日合弁企業を設立して以来、研究開発機関を含む六十有余の合弁企業・独資企業を中国に設立し、従業員数は既に七万人を超えています。
松下電器が中国進出を意思決定したのは一九七八年、改革開放の祖、鄧小平氏が松下電器テレビ事業部を見学した時に創業者の松下幸之助氏に「松下電器が中国の現代化に貢献することを望む」と述べたことに起因しています。
一九八七年、カラーブラウン管メーカーの北京松下彩色顕像管公司が設立され、中国政府から「製造業最優秀企業」「中日友好協力モデル企業」などの称号が贈られました。現在、松下電器は北京、蘇州、上海、天津、大連、杭州の六都市に研究開発拠点を設立、経営面では持ち前の総合力を結集させ、ハイスピード・ローコストの一体化型独立経営システムの構築を推進し、産業の中国現地化、集約化、提携化、情報技術(IT)化を実現し、二〇〇七年三月期の中国での売上げは七〇〇億元が予定されています。

「松下電器」の経営戦略
〇六年三月期八兆八千億円、税前利益三千七百億円を計上した日本の松下電器産業、〇七年三月期は売上高九兆円、税前利益四千億円を目指し、国際化戦略に力を入れています。
同社の強みはデジタル機器、中でもプラズマテレビは〇五年度の世界シェア三十五%、そして〇六年度は世界シェア四十%、販売台数四〇〇万台目標と、他を圧倒しています。
同社の中国事業は、①研究開発、生産、販売、サービス一体化の積極的推進、②現地に歓迎される事業の展開、③政府方針に合致した事業展開、④国際競争力のある製品の生産、技術移転の促進、⑤自主独立経営、⑥現地での経営者・技術者の養成――の六点を基本方針とし、中国ビジネスを展開しています。
同社の中国での家電製品サービスステーションは約七〇〇、技術支援によるサービスレベルの向上と経営管理面でのサポートを実施し、「パナソニック」ブランドを中国に根付かせています。

「松下電器」の中国事業
松下電器は一九一八(大正7)年、大阪市大開町に松下電気器具製作所として創立され、現在の従業員は連結ベースで二十七万六千人、会社数六百七十二社を誇る多国籍企業です。
同社の販売構成比は産業分野(法人顧客向け)が半分弱、残り半分を民生分野(テレビ、家電等)と部品分野(電子部品、半導体)が二分しており、家庭電化の松下というイメージとは大きく異なっています。商品分野別には、情報・通信分野が大きなウエイトを占め(約4分の1)、中でも携帯電話事業は当社を支える大きな柱になっています。
管理を重視する同社の中国事業戦略は、合弁形態での事業展開から独資企業への転換、それは〇二年から始まっています。
一九九〇年以降、同社の対中投資プロジェクトは四十一項目に上り、その全ては各事業部による単独管理で行われていますが、合弁であり事業部管理ではプロジェクト間の連携が困難であるため、〇二年から単独資本化を積極的に図り、これを完了、現在は販売とアフターサービスへの投資を拡大しています。

「松下電器」の中国での課題
販売競争が激化している巨大市場の中国で、今、中国の日系企業が求められているのは迅速なリスク管理対応と、日本の本社を含むグループ上げての総合力の結集です。
一九三三年から事業部制を敷いている「松下電器」も例外ではなく、事業部制の弊害からの脱却が課題となっています。 事業部制の根本は「自主責任経営」ですが、自主責任経営の徹底は全社的な整合や全体最適がデメリットです。
製造は製品別の事業部で、販売は得意先別では当然、「製造と販売のねじれ」現象が発生し、ビジネススキーム、情報システムが複雑になり、迅速なローカル企業に後れを取ることになります。
日本国内八十一社、海外九十社を専用線LANでつないでいる情報システムを、いかに効率よく活用させるかが、「松下電器」の中国事業における課題となっています。

「松下電器」の販売戦略
松下電器グループの事業の基本は、①世界中のお客様に最高の満足をお届けする、②世界に比類なきエレクトロニクス企業を目指す、の2点にあり、海外での営業展開は地域別(アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中近東・アフリカ、中国)に担当し、インダストリーと半導体、FA、カーエレクトロニクスの各営業本部はグローバル対応をしています。
同社の中国での事業展開は人材育成を基本に、「もの作りの前に人作り」という経営理念を掲げ、人材育成を行っています。
一九九四年、松下電器は北京に人材育成センター(CMC)を設立し、中国松下グループの中国人経営幹部育成のための教育を、継続して実施しています。
松下電器はお客様の価値をネットワークの社会でも創造していく「超製造業」として、あくまでも製造業にこだわり続けながら、貢献をしていく。そして、二十一世紀の松下はアジアの主役である中国と一緒に、先進の電子技術と究極の智慧で人類の文化生活に新たなページを開こうとしています。

「松下電器」のCSR(企業の社会貢献活動)理念
〇六年三月、投資性公司による「CSR北京宣言」が行われ、「松下電器」を含む六十六社がCSRへの取り組みを宣言、同社は中国で節水を中心に環境対策を実践、総合的な環境取り組みにより国家環境友好企業の称号を受賞しています。

また一九九五年、一〇〇万ドルを寄贈して松下電器育英基金会を設立、これまでに二十の省と市、二十五の大学四三九八名の学生に四二〇万元の奨学金を提供、中国に貢献しています

 
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